ここはちょっと見せられない

ぜったいぜったい見せられない

情報モラル講演におけるFUDとアカウント保全について考える #safewebkids #AdventCalender2018

このエントリーは『どんな「情報モラル/リテラシー」啓発をしたい・聞きたい? Advent Calendar 2018』の2日目の投稿です。昨日、1日目の記事は id:hanazukin『「情報モラル」を「運用回避」にしたくない件』でした。

FUD という言葉を聞いたのはそこそこ前になる。

FUDとは、Fear, Uncertainty and Doubt の略で、直訳すると「恐怖、不安、疑念」のことだとある。これを利用して商売をしているのが、巷でよくある「不安商法」にあたる。

この感情を刺激しすぎると、怖くなって何らかの行動に結びつくだろう。実際に情報モラル講演でこれをやられると、慌ててアカウントを消してしまうという事が起こったりするんじゃないか。

  グーグル地図に家庭訪問先 うっかり公開、後絶たず

  http://www.asahi.com/edu/student/news/TKY200905080194.html

過去にこういう事が(この事件だけではなかった)起こっていた時、確か続きがあったように記憶してる。アカウントを消してしまったことで連携先のデータが公開されたままに残ってしまい、どうにもできなくなった、というものだったと思う。 アカウントを消したら連携先のデータがどのように扱われるんだろうか。サービスによって違うんだろうけど。

OAuth の普及によって、利用者はまるで同じサービスを使っているかのように錯覚することも多そうだ。こういったアカウント連携を利用しているサービスは、このアカウント保全について意識が及びにくいんじゃないだろうか。

子どもたちがよく利用していたツイキャスのヘルプには、次のようなページが用意されている。

  ツイキャスを退会する前にTwitterFacebookInstagramを退会してしまいました

  https://twitcasting.tv/indexsupport.php?pid=1576

サービス提供者となる事業者も、サービス立ち上げ時には利用者を増やすことに普請すると思うので、こういった利用者のリテラシー不足によるトラブルは想定していなかっただろう。未熟なサービスは、利用されることで機能改善され、こういった細かい対応をしていくことになるんだろうな。利用者も未熟なら、サービスも未熟な場合、賢明な使い方を一体誰が気づかせてくれるんだろう。

何故か「数年すれば消える、埋もれる」と言っている講師も存在する。それは明らかに間違っている。息子の周囲を見守るようになってから、かれこれ6年以上は経っているけれど、その間に何度もアカウントを乗り換えていった子のアカウントはまだ残されている。おそらく機種変やメアド、電話番号の変更も予想され、今となっては消せなくなってるだろう。個人情報の公開非公開に無頓着で幼なかった頃の投稿がそのまま残されてる。

また、子どもたちはなぜかアカウント名に「リムって」「消します」「ログアウト」などという名前に変えて、そのアカウントから去っていく。中には投稿やフォローやフォロワーをすべて消して去る子もいるけど、少数。おそらくサービスを終了するまでは消えないだろう。アカウントの保全について子どもたちは実に無頓着なんだよね。

実際にアカウントを退会しようと思った時には、丁寧に連携先を探し、ひとつひとつ退会処理をし、最終的に主となるアカウントを削除する、ということが必要になる。これはモラルの問題じゃないし。どちらかといえば消費者問題、且つセキュリティの分野の話になるのかな。ってことは情報モラルの話からは外れるんだろうか。いやいや。啓発に含めておきたい話のはず。

冷静沈着にこういう事をしようと思うと、ある程度時間も必要で、結構めんどくさいんだよね。 とあるセキュリティの講座で、投稿は定期的に見直して適宜消していこう、という内容のお話があった。

FUDなんか必要ないので、そういう「保全」という点を強調していった方がいいと思ってるところ。

ちょっととりとめないのは今日一日熱だして寝てたせい、ってことにしよう。頑張って書いたぜw